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「ダムデート」カップルが急増中?!プロが選ぶデートにおすすめの全国ダムスポット5選

治水や発電のために山奥に建設される巨大な構造物・ダム。人の気配のない山間に突如として現れる人工物の威容は、なんとも独特な迫力と美しさを持っています。そして、そんなダムの美しさに魅せられて、カップルでダム巡りを楽しむような人も増えているのだとか。

温井ダム

そこで、 ダムの写真だけをまとめた異色の写真集『ダム』を出版するなどダムライターとして活躍している萩原雅紀さんに、「デートで行っても楽しめる」という基準でダムを選んでもらいました。チョイスのポイントは?

「ただダムに行くだけでも充分楽しいと思ますが、それ以上の何らかの“個性”があればデートでも楽しめるでしょう。ですから、ハイキング・ボート・アトラクション・グルメ・夜景の5つのテーマに基づいてダムデートスポット5ヶ所を選びました」(萩原さん)

では早速、最初のおすすめダムから見ていきましょう。

ハイキング気分も味わえる 高瀬ダム(長野県大町市)

高瀬ダム

信濃川水系高瀬川の上流に建設された発電用ダム・高瀬ダム。岩を積み上げた“ロックフィルダム”というタイプのダムで、高さ176mはなんと日本のダムの中で2番目の高さだとか! そして、この高瀬ダムのおすすめポイントは“ハイキング”。

「ダム訪問というと、クルマで現地まで直接乗り付けてしまうことが多いんです。でも、せっかくのデートならクルマでダムに行くだけじゃつまらない。その点、高瀬ダムは数キロ手前までしかマイカーが入れないので、ハイキングを兼ねたダムデートにはうってつけです。クルマを停めてからのんびりと歩いて向かうもよし、専用のタクシーで向かうもよし。タクシーでもダムの上まで行ってくれますが、できればダムの下で停めてもらいましょう。176mの高さまで、巨大なロックフィルダムを歩いて登っていくのも初夏のハイキングらしくていいと思いますよ」(萩原さん)

さらに、この高瀬ダムから上流方面に歩いていけば、巨大な吊橋もあるそうです。吊橋をカップルで渡れば、いわゆる“吊り橋効果”で二人の距離感はさらに縮まりそう! 近隣には葛温泉などの温泉地もあり、さらにあの黒部ダムも日帰り圏内。温泉とダムを楽しむ旅行デートにぴったりですね。

<オススメポイント>
・直接車でアクセスできず、ハイキングが楽しめる
・高さ176mは国内2位!
・少し上流に歩けば吊橋、近くには温泉宿も

のんびり? それともスリリング? ボートで楽しむ 丸沼ダム(群馬県片品村)

丸沼ダム

こちらは利根川水系大滝川上流にそびえる発電用ダム。日本では現在6ヶ所にしかないというバットレスダムという特殊なタイプを採用している点が特徴のひとつです。そして萩原さんおすすめのポイントは「ボート」。ダム鑑賞は、外から眺めたり堰堤上を歩くのが一般的ですが、ここではボートに乗ってダムを下から見上げることができるのです!

「駐車場に車を停めて大尻沼の湖畔に降りると、目の前にはドラム缶で作られたボートが浮かんでいます。そのボートに乗って、湖を横断しているロープを頼りに向こう岸へと進んでいく。その途中、真正面に丸沼ダムがド迫力で迫ってきます。湖面、それもダムの直下から見上げるようにダムの迫力を味わえるのは、アトラクション性もあるしダムの魅力も味わえるし、かなり盛り上がると思いますよ!」(萩原さん)

湖とボートはデートの定番プラン。ここでは“ドラム缶ボート”というちょっと変わったタイプのボートで、その上ロープを手繰るようにして向こう岸へ向かうだいぶスリリングなもの。でも、だからこそ二人の絆も縮まりそうだし、苦労して対岸にたどり着いたときの感動はひとしお。もちろん、その途中で眺めるダムの存在感に圧倒されるというイベントまでついてくるのです。ただのダムデートでもなく、ただのボートデートでもない、新しいタイプのアウトドアデートになりそうです。

<オススメポイント>
・ボートでダム湖を渡れる
・ロープを手繰るドラム缶ボートでスリルも楽しめる
・ダムを湖面から見上げる迫力!

豪快な放流でずぶ濡れに!? 温井ダム(広島県安芸太田町)

温井ダム

下流域では広島市内を流れて瀬戸内海に注ぐ太田川。その上流の中国山地の真ん中にそびえているのが温井ダムです。治水や発電など複数の目的を持って建設された多目的ダムで、人造湖の龍姫湖は多くの集まる景勝地のひとつになっています。このダムの見どころは、何と言っても迫力抜群の“放流”。

「ダムを見る上で、一番のアトラクションは放流です。ご存知黒部ダムをはじめ、観光放流を行っているダムは多くありません。ですが、ここ温井ダムは下から見上げるようにその放流を見ることができるという大きな特徴があるんです。巨大ダムが放つ水のビームは文字通りものすごい迫力で、風向きによっては見ているこちらにまで水しぶきが飛んできます。ずぶ濡れになることもあり、そのアトラクション感をカップルで楽しめば、絶対に盛り上がると思いますよ」(萩原さん)

温井ダムで放流が行われているのは、毎年4月中旬〜5月下旬の毎日1回(GW中などは1日2回)。広島からはマイカーやレンタカーだけでなくバスでもアクセスが可能という利便性もありがたいところ。さらに龍姫湖周辺にはリゾートホテルやレジャー施設などもあり、一日中遊ぶことができますね。

<オススメポイント>
・豪快な放流を真下から見上げる
・水しぶきでずぶ濡れになることも
・近くにはリゾートホテルやレジャー施設もあり

ダムグルメと言えば”ダムカレー”が定番ですが… 豊稔池ダム(香川県観音寺市)

豊稔池ダム

柞田川水系田野口川上流にある豊稔池ダムは、そのダムそのものがある特徴を持っているそうです。

「豊稔池ダムは、なんと国の重要文化財に指定されているんです。完成したのが1930年で歴史も古く、さらに日本では2ヶ所にしかないマルチプルアーチダムという珍しい型式。ブロックを積み上げた迫力のある外観は、他のコンクリートダムとは一味違う印象を抱くと思いますよ」(萩原さん)

さらに萩原さんが豊稔池ダムを推すもうひとつの理由。それは“グルメ”です。

「ダムグルメとしては、カレーをダムのような形に盛り付けた『ダムカレー』が有名です。もちろんダムカレーもとても美味しいのですが、たまには他のものを食べたくなるもの。そこで、豊稔池ダムのある場所、香川県。香川といえば、讃岐うどんですよね。レンタカーでも借りて、うどんの食べ歩きをしながら豊稔池ダムを目指し、周辺を散策して腹ごなしをして再び市街地に出てうどん……。ダム&うどん好きにはたまらないデートです」(萩原さん)

いきなりダムデートに誘うと引かれるかも…と思うなら、讃岐うどん食べ歩きに誘ってそのついでに豊稔池ダムを訪れるというプランが良いでしょう。それもただのダムではなくて、土木史を語る上でも貴重な重要文化財ダムとなれば、知的好奇心も刺激されるはず!

<オススメポイント>
・なんと重要文化財!
・日本では2ヶ所にしかない貴重な型式
・ダムカレーではなく讃岐うどんを

デートの締めはやっぱり夜景! 浅瀬石川ダム(青森県黒石市)

浅瀬石川ダム

岩木川水系の浅瀬石川上流にある浅瀬石川ダム。ここの特徴は、さんさんと輝く太陽と新緑の中のダム…ではなくて、“夜景”にあるそうです。

「デートのお決まりは、やっぱりキレイな夜景でしょう。となれば、ダムデートでも夜景を楽しみたいところ。ただ、普段からライトアップをしているダムは意外と少ないんです。その中でも浅瀬石川ダムは、四季に合わせて趣向をこらしたライトアップをしていることで有名。カラフルでバリエーションも豊富ですし、ぼんやりといつまでも見ていられそうな魅力を持っています」(萩原さん)

真っ暗で明かりひとつない山奥に、色とりどりの照明に照らされる巨大なコンクリートダム。そのなんとも言えないコントラストは、都会の夜景では絶対に味わえません。ダムデートならではの感動が二人を包み込むでしょう。なお、ライトアップは毎日行われているわけではなく、期間限定のイベントなので詳細は事前にHPなどでチェックしておきましょう。

<オススメポイント>
・四季ごとにかわるライトアップ
・ライトアップのバリエーションも色彩豊か
・夜こそダムの本当の魅力が楽しめる?

ダム公式の“ダムカード”集めもいいかも?

ダムデート、なんて言うとさすがにカノジョに引かれそう。そんな気もしますが、いざ一緒に訪れてみればその迫力や大自然と人工物の絶妙な調和、放流などのアトラクションなどなど、きっと感動を呼ぶことでしょう。近年では、各ダム公式の“ダムカード”を配布しているところもあるので、カップルで“ダムカードコレクション”をしてみるのも面白いかも!?

■プロフィール
萩原雅紀
1974年生まれ。ダムライターを名乗り、ダムや車両基地、ジャンクションなどの写真集を発売するなど精力的に活動中。著書に『ダム』『車両基地』(メディアファクトリー)など
https://twitter.com/damsite