コラム

連休にカップルで行こう!SNS映えも期待できる、全国「ラブラブ駅」スポット5選

旅行デートの定番のひとつといえば、鉄道の旅。のんびり列車に揺られて車窓を眺め、ときにはご当地の駅弁に舌鼓…。そんな旅の合間に、ちょっと面白くて旅行デートにピッタリの“カップルのための駅”も訪れることができれば、ますます素敵な思い出ができそうです!

というわけで、日本全国の駅舎を訪ね歩いてJR全駅訪問も達成、Webサイト「さいきの駅舎訪問」を運営している西崎さいきさんに「デートで行きたい“珍”駅」を5駅選んでいただきました。

駅全体がピンク&ハートだらけ! 恋山形駅(鳥取県/智頭急行智頭線)

恋山形駅

智頭急行は上郡から智頭までを結んでいる第三セクターの鉄道路線。特急「スーパーはくと」や「スーパーいなば」が走り、京阪神・岡山と鳥取を結ぶ大動脈でもあります。そのため、走る列車のほとんどが特急。ところが、西崎さんがおすすめするのは数少ない普通列車しか止まらない無人駅です。

「恋山形駅は、写真の通りピンク色の駅舎が名物です。もともと“因幡山形”という駅名になる予定だったところ、地元の人たちの要望でお客がたくさん来るように“来い”、それが転じて“恋山形”駅となりました」(西崎さん)

1994年の開業以降、しばらくはごく普通のローカル線の駅でしたが、2013年に駅名にちなんで駅施設をピンク色に塗ったところ、一躍恋人たちの聖地になったとか。

「ただピンク色なだけでなく、あちこちにハートマークがあしらわれているのもポイント。駅入口にあるハートのモニュメントに願い事を書いたハート型の絵馬をはめると、恋が叶うといいます。この絵馬は一定期間がすぎると縁結びの神様で知られる白兎神社に奉納されるので、本当にご利益もありそうですね」(西崎さん)

山の中の駅なので、空気も新鮮。爽やかな初夏の新緑の中でピンク色の“恋の駅”、いい思い出が作れそうですね!

都心からも激近、駅で楽しむ海デート 海芝浦駅(神奈川県/JR鶴見線)

海芝浦駅

続いては、東京からもほど近いJR鶴見線の海沿いの駅。海芝浦駅は、東芝の工場の敷地内に設けられた駅で、工場の従業員の通勤が本来の役割です。でも、そのホームから眺められる“絶景”がデートにはぴったりだとか。

「ホームの真下には京浜運河が流れており、遠くには鶴見つばさ橋やベイブリッジも望めます。夜になると、まさに絶景と言うべき京浜運河・東京湾の景色を楽しむことができる。そのため、夜景を眺めたいカップルがしばしば訪れるようになり、今では東芝の好意で敷地の一部に海芝公園という小さな公園もできました。この公園でのんびり夜景を眺めながら次の列車を待つ。都心の鉄道路線ですが、なんともロマンチックですね」(西崎さん)

ただ、ひとつ気をつけたいのは鶴見線の列車の本数。普通の都心の通勤電車とは違い、終電もかなり早めなので注意しましょう! また、ホームはもちろん海芝公園も敷地内。とは言え、SUICAの端末にタッチして、きちんと運賃を支払うことも忘れずに。

あの鐘を鳴らすのは誰? 西大山駅(鹿児島県/JR指宿枕崎線)

西大山駅

大河ドラマ『西郷どん』でも注目されている鹿児島県は薩摩半島の海沿いを走る指宿枕崎線。その途中にある西大山駅は、“JR最南端”の駅としても知られています。さらにホームからは圧巻の“薩摩富士”開聞岳の雄姿。そして、西崎さんは他にもカップルにおすすめのポイントを教えてくれました。

「駅前には最南端の駅を示す案内板の他、幸せの鐘や幸せの黄色いポストがあります。幸せの鐘は、カップルふたりで鳴らすと永遠に結ばれるという逸話も。幸せの黄色いポストは、そもそも黄色く塗られたポストというだけでも珍しくてありがたみがありますね」(西崎さん)

西大山駅では、2分ばかりの停車時間が設けられることもあるようです。ただ、慌てて過ごすよりも途中下車してのんびりするのが吉。周辺を散歩すれば、広大な畑の中に1本のレール、そして開聞岳という最高のロケーションを眺めることができます。

また、指宿枕崎線には、他にも砂むし温泉で知られる指宿温泉なども。山川駅近くの山川港は、西郷隆盛が流罪になった際に出港した港としても知られています。温泉宿で二人の時間を過ごし、歴史に触れつつ開聞岳を眺める列車の旅、そして幸せの鐘の音色…。南国鉄道デート、いかがでしょうか。

ホタテの貝殻で恋愛成就! 恋し浜駅(岩手県/三陸鉄道南リアス線)

恋し浜駅

三陸鉄道といえば、ドラマ『あまちゃん』でもおなじみ。ですが、西崎さんおすすめの恋し浜駅はドラマに登場した北リアス線ではなく盛から釜石までを結んでいる南リアス線にあります。もちろんこちらも太平洋が望める圧巻の車窓が何よりの魅力です。そして恋し浜駅。その名の通りいかにもカップル向けですが…。

「実は恋し浜駅、開業した1985年当時は小石浜と書きました。が、周辺で採れるホタテがどこよりも美味しいというアピールのために“恋し浜ホタテ”と名付けられ、それにあわせて駅名も“恋し浜“に変更されたというエピソードがあるんです。そこから恋愛のパワースポットとなりました」(西崎さん)

駅の待合室には恋し浜ホタテの貝殻が恋愛祈願の絵馬としてたくさん飾られているとか。カップルで訪れたなら、忘れずに貝殻絵馬を駅舎に“奉納”したいところですね。また、この駅のホームにも「幸せの鐘」。美味しいホタテを頂きつつ、さらに三陸の海岸沿いの車窓を楽しみ、そして二人の永遠の愛も祈願する。そんな旅行デートはいかがでしょうか。

あの日あの時あの場所で〜 梅津寺駅(愛媛県/伊予鉄道)

梅津寺駅

愛媛県内を走る私鉄・伊予鉄道の高浜線。伊予灘に沿った海岸線を走る区間があり、そこに位置するのが梅津寺駅です。ホームの目の前には伊予灘が広がっており、近くには海に面したカフェもあるなどいかにもデートにふさわしい雰囲気が漂います。が、西崎さんがおすすめするポイントは他にも。

「この駅、あの伝説的恋愛ドラマ『東京ラブストーリー』のロケ地なんです。最終回で鈴木保奈美さん演じるリカが駅のホームに白いハンカチをくくりつけたシーンは、この梅津寺駅で撮影されました。以来、ドラマファンが足繁く通う聖地になり、今も駅にやってくるとホームにはためくたくさんの白いハンカチを見ることができます。ドラマでハンカチをくくりつけたのは、海に面した2番乗り場なので間違えないように!」(西崎さん)

伊予鉄道高浜線は松山の市街地にも直結。松山市内を走る路面電車には“坊っちゃん列車”と呼ばれるカワイイ観光列車も走っています。松山城や道後温泉などとともに楽しめれば充実した旅行デートになりそうです。さらに足を伸ばせば、海が見える駅として有名な下灘駅などもありますよ!

気になる駅でふらりと降りて散策を楽しむのも鉄道旅の魅力

いかがでしょうか。鉄道旅行の何よりの楽しみは、列車に揺られて移動するその道中にもあるものです。車窓を肴に二人の会話を楽しむもよし、うとうとするもよし。ローカル線には味わいのあるかわいい木造駅舎も多く見られます。そんな駅でふらりと降りて、街歩き。今回紹介した駅のある路線は列車の本数も少なめですが、だからこそ時間を忘れてゆったりとした二人だけの時間を過ごすことができるはずです!

■プロフィール
西崎さいき
1965年生まれ。高校入学祝いにカメラを買ってもらったのを機に駅舎撮影に目覚め、2006年にはJR全駅訪問を達成。『珍駅巡礼』(イカロス出版)など著書多数。Webサイト「さいきの駅舎訪問」を運営。
http://ekisya.net/