転職ノウハウ

田舎フリーランス養成講座で、地方の活性化に寄与しつつ人生の選択肢を増やす!

株式会社Ponnuf 山口拓也

“フリーランス”という働き方が一般的になってきた昨今。“田舎フリーランス養成講座”という田舎でフリーランスのためのスキルを学べる講座がじわじわと人気を集めている。田舎×フリーランスというのが受けているらしい。しかも、講座の影響でその土地に移住している人も増えているのだとか。主宰している株式会社Ponnuf代表取締役社長の山口拓也さんに詳しい話を聞いた。

軽い気持ちで始めたフリーランス養成講座が人気に。

講座の様子

――現在のお仕事について教えてください

株式会社Ponnufで代表を務めておりまして、3つの事業を行っています。まず1つ目はウェブメディアの運営。2つ目は、コワーキングスペースを3カ所運営しています。千葉県富津市の「まるも」、千葉県いすみ市の「hinode」、山梨県都留市の「teraco」の3カ所です。3つ目の事業として、合宿型のウェブスクールである“田舎フリーランス養成講座”を開催しています。

――田舎フリーランス養成講座について教えてください。

田舎フリーランス養成講座は、1カ月間の合宿形式で、ウェブスキル全般とフリーランスの仕事術を学びつつ実践できます。ウェブデザインやサイト制作、ライティングなどウェブスキルを網羅的に学習しつつ、クラウドソーシングの活用法や営業スキルなど独立全般などもマスターできる内容です。講師は現役のフリーランスやパラレルワーカーなので、現場で必要な知識を効率的に学べます。

――コワーキングスペース「まるも」を始めたのはいつごろですか?

2015年の10月です。大学を卒業(2012年9月)してからすぐにフリーランスとして活動していまして、千葉県富津市の金谷という土地に住んでいました。その頃に「金谷ベース」という地域活性化をしている団体がありまして、シェアアトリエを運営していたんですが2014年の年末に撤退してしまったんです。そのタイミングで自分も何かできるのではと思って、軽い気持ちでコワーキングスペース「まるも」を始めました。

“悩まずに行動できる”人はすぐに成長する。

企業の合宿などに使用する“場所貸し“の事業を始めたんですが、出だしは好調でした。それとは別に「仕事を頼める人が近くにいたらいいな」とか「シェアハウスが空いているから埋まったら嬉しいよな」というくらいの軽い気持ちで、“田舎フリーランス養成講座”を始めたんです。

そしたら参加者がかなり集まりまして。やってみるとやりがいもあって、徐々に開催回数を増やしていきました。いまでは、「まるも」で年6回。「hinode」「teraco」を含めると、年30回程度行っています。やはりフリーランスで働きたい方は増えているのだと思います。

“悩まずに行動できる”人はすぐに成長する。

――他のフリーランス講座との違いはどんなところにありますか?

合宿型というところです。都内でもフリーランスのための講座はいくつもあるんですが、ほとんどが通学型。通学型だと作業時間が少ないので、アウトプットにまで至りにくいです。“田舎フリーランス養成講座”だと、1カ月の合宿型なので作業時間が圧倒的に多いです。インプットはもちろん、アウトプットの段階まで行けるので“稼ぐ”ということにコミットできます。

”稼ぐ”というのは、ハードルはそれほど高くないですね。初月で月10万円稼ぐのを目標にしている人が多いですね。しかも午前中は講座とかやったうえでの、月10万円なので。実質ちゃんとフルに働けば、月20~30万円稼げるポテンシャルはあります。

――1カ月という短い期間ですが、成長できる人の特徴は?

“悩まずに行動できる人”が成長していますね。ちゃんと数を出せば提案だって通りますし、ライティングのスピードも数を書いていればいずれは早くなってきます。あまり才能とか関係ないし。初歩のスキルなら1カ月で身につくので、大事なのは“行動できる”ことですね。そこができていれば、月に30~50万円くらいは稼げると思います。ただ、そこから上げていくには、単価を上げないといけないので“スキル”や“営業”ということが大切になります。

私の場合は大学生のときに「3カ月で20万円稼げなかったらフリーランスの道はやめよう」と思って始めたんです。結果として20万円稼げたので「じゃあ大丈夫だろう」ということで卒業後にフリーランスとして活動しました。その経験が“田舎フリーランス養成講座”に活きてきています。

フリーランスで独立していることが、“キャリアアップ”につながる。

――田舎で働くことのメリットはありますか?

私自身はあまり山も海にも行かないので田舎独特の自然を楽しむという感覚はあまりないんです(笑)。しいて言うなら、“田舎で活動しているフリーランス”ってことで珍しがってもらっていることがメリットですね。あとは家賃も安い! それに「まるも」を運営していると面白い人が自然と集まってくるので、そういった人たちに会えるというのもメリットです。

田舎の自然

――フリーランスの方のキャリア形成についてどう考えていますか?

フリーランスの人がキャリア形成をするのは難しいとは考えていません。むしろ20代で独立していることが、“キャリアアップ”につながると思います。フリーランスで活動しているということは、若いうちから自分からアクションを起こしてお金を稼げているということなので。

「AND」の精神でハードワークをこなした方が成長する。

「AND」の精神でハードワークをこなした方が成長する。

――事業をやっていて喜びを感じる瞬間は?

“田舎フリーランス養成講座”は「人生の選択肢を増やす」というコンセプトなのですが、参加者の方で「実際に人生が変わって良い方向に向かっている」とか、「フリーランスとしてうまくいっている」と聞いたときが嬉しいですね。でも、フリーランスを推しているわけではなく、ひとつの人生の選択肢としてのフリーランスもあるよと気づいてほしいんです。フリーランスとして独立されるのは半分くらいで、スキルアップのために参加されている方もいらっしゃいます。

また、フリーランス養成講座を受けて、そのまま金谷に居ついてしまった人もいますね。金谷の街やコミュニティが気に入ってそのまま住んでいるようです。“田舎フリーランス養成講座”を経由して金谷に移住されたのは、60人程度います。そうやって金谷に若い方が移住するきっかけになるのも、やりがいがありますね。

――20代の人が成長するために必要なものは?

一番だれでもできて、取り入れた方がいいのは“ハードワーク”ですね。朝から終電くらいまで働く時期があってもいいんじゃないかなと思います。それがいつもだと疲れてしまうけれども、ある程度は量をこなした方がいいですね。一度圧倒的な量をこなしてしまうと、その後が楽なんですよね。30代40代になると、体力的な面や家庭との関係で、ハードワーク自体が難しくなる。その前の20代のときに経験としてハードワークをこなすことが重要です。

ハードワークをすると量をこなすので、結果的にスキルが身につきます。スピーディに成長できるわけです。まずは量。それをこなしつつ、自分のなかの目標を立ててそれもクリアしていくとさらにいいですね。「OR」よりも「AND」の精神が重要になってくるわけです。

求められているのは、課題を解決できる人材。

求められているのは、課題を解決できる人材。

――どういったフリーランスが求められていますか?

課題解決をできる人が求められていると思う。スキルの有無よりも、その課題を解決できるかどうかが大切。ひとつの課題があって、それに対して提案できて、すぐに行動に移れる人が求められています。

――仕事で悩んでいる人に向けてメッセージをお願いします。

視野を広げることが重要です。会社が合わないと思ったら、やめればいいんです。あとは選択肢を意識して、違った道に行くのもありだと思います。よく会社員でスキルを積むなどと言いがちですが、そこで積まれるスキルってあまり大したことありません。そもそも仕事は、スキルアップのためにするものではないので。スキルを手に入れたいなら、そこに特化した勉強をすべきです。

より多くの人に人生の選択肢を増やしてほしい。

求められているのは、課題を解決できる人材。

――これからの目標はありますか?

定期的に田舎フリーランス養成講座を開催しつつ、まだまだたくさんの人に人生の選択肢を広げてもらいたいんです。そのために“オンライン型”もしくは“通学型”などのカタチを模索しながら、より多くの人が参加できるプログラムを作っていく予定です。

(取材・文 すずきおさむ)

プロフィール
山口拓也(ヤマグチ タクヤ)
大学卒業後と同時に独立。千葉県の金谷でフリーランスとして活動。
2014年に法人化し、株式会社Ponnufを設立。
2015年にコミュニティスペース「まるも」の運営を開始。
ホームページ:http://ponnuf.com/
twitter:@ikechan0201